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新型コロナを理由に 休職、解雇と言われたら(吉川哲治弁護士)

弁護士 吉川 哲治

はじめに

新型コロナは再流行の兆しを見せておりますが、その中でも皆様が心配しておられるのは、自分自身や家族の健康はもちろんのこと、新型コロナのせいで職を失うなどして、生活が脅かされてしまうことではないでしょうか。
そこで、この記事では新型コロナを理由に休職を指示された場合と解雇を通告された場合に絞って対処法を解説します。なお、より詳しく知りたいという方は、日本労働弁護団のホームぺージをご覧下さい。

休職を指示された場合

新型コロナの感染拡大防止を理由に会社から休むよう指示された場合でも、労働者は給料を全額支払ってもらうことができます。「働かないのに給料がもらえるの?」と思われるかも知れませんが、働こうとしているのに会社の命令で働かせてもらえないのだから、労働者には給料を支払ってもらえる権利があるのです。そして、労働基準法では『休業手当は給料の60%以上』と定められていますが、これは『最低でも給料の60%は支払わなければならない』というもので、民法では全額支給が原則とされていますから、労働者は会社に対して給料全額を支払うよう求めることができます。

これは、いわゆる緊急事態宣言が出されている場合でも同じです。なぜなら、仕事のために外出することは『不要不急の外出』とはされていないため、宣言が出されていない場合と同様に「会社の命令による休職」に変わりないからです。

また、休職中の労働者に会社が給料を支払った場合、その多くは拡大された雇用調整助成金で賄われるようになっていますから、会社が倒産する恐れを過度に心配する必要もありません。

なお、7月10日から、会社が休業手当を支給してくれない場合は、労働者が自ら申請して休業手当に相当する支援金・給付金を受け取れるようになりましたので、こちらも是非ご活用ください。

解雇を通告された場合

5月9日愛知県医労連主催「医療・介護労働110番」
5月9日愛知県医労連主催「医療・介護労働110番」
(写真左は電話相談を受ける吉川弁護士)

新型コロナの感染拡大を理由に会社の業績が悪化、もしくは悪化することが予想されるとして、多くの会社が人員整理を行っています。しかし、整理される労働者にしてみればたまったものではありません。

このような解雇はいわゆる整理解雇と呼ばれ、労働者側の理由(怠業や不祥事など)で解雇される場合ではないため、厳格な要件を満たさない限り解雇は有効とはなりません。本当に会社の業績は悪化しているのか、様々な行政の支援を活用すれば人員整理を避けられるのではないか、解雇される労働者の選定は公平で合理的か、きちんとした手続きが守られているか等々を会社に追及していきましょう。また、非正規雇用の方でも、一定の場合には雇い止めに正当な理由が必要とされて、正社員と同じように保護される場合がありますから、簡単に諦めるのは早計です。一度弁護士に相談してみて下さい。

なお、解雇通告された時に、退職届へのサインを求められることがありますが、サインしてしまうと自主退職扱いにされ、争うことが出来なくなったり、失業給付の申請で不利に扱われたりしますので、決してサインしないで下さい。

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