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横井久美子さんとアイルランドをめぐる旅

 弁護士 松本篤周

 今日は一息入れて,法律とは離れた趣味の世界へご招待したいと思います。

 22歳大学生の頃,6月の大学祭で,シンガーソングライターの横井久美子さんのコンサートに出会った。名古屋市緑区出身,その後東京の国立市を中心に音楽活動をしていた。当時彼女は29歳,第一子妊娠中で,産休に入る前の最後のコンサートとのことだった。場所は生協食堂,食品サンプルのケースにB紙を貼って,「我が大地の歌」(笠木透作詞田口正和作曲)の歌詞が書き付けてあり,歌詞を追いながら,観客と一緒に歌ってくれた。

  「柿の木 赤土畑 広がる水田
   かわやなぎ 青い水 流れる河川
   この土地に 生きている 私の暮らし
   私に流れる 人たちの歴史
   私がうたううたではない
   あなたがうたううたでもない
   わが山々が私のうた
   わが大地が私のうた」

 

 大地と緑の風の香りがするような歌に初めて出会った感じがした。その後,私は橫井さんの大ファンになった。橫井さんは,その後音楽活動に行き詰まりを感じたときに,アイルランド,北アイルランドを自転車でめぐる一人旅に出て,惚れ込んだとのこと。その後,毎年ファンに呼びかけてアイルランドツアーを企画するようになった。

 案内をもらう度に,行きたいな~と思いつつ,スケジュールやたまった仕事が頭をめぐり10日間仕事を空ける決意ができず,「いつか行こう。」とリーフレットをしまっていた。ところが昨年「もう来年で終わりにしようと思う」との文章。これはいかん,来年参加できる保証もない,今行かなければ後悔する,と2018年8月のツアーに思い切って申し込んだ。

 1日目はダブリンの空港からバスで北アイルランドベルファストへ。バスの中では,合唱の練習(私の愛した街、ふるさと二部合唱、こころさわぐヤンバルの歌など)。夜ベルファスト着。

 2日目午前中ベルファストで,国会議事堂とタイタニックの造船所跡,市役所見学。さらに午後は巨大な柱状節理の自然遺産を散策。夜はアイリッシュウイスキー工場見学と中世の旅籠そのままのブッシュミルズホテルで宴会,宿泊。ホテルの隠し部屋で歌の練習。

 

アイルランド首府 ベルファストの国会議事堂

タイタニック造船所跡

ベルファスト市役所

 3日目,いよいよデリーの街へ。フリー・デリー資料館で,銃弾により穴の開いたジャケットの展示など見学後,血の日曜日モニュメントの前で合唱。血の日曜日事件とは,1972年1月30日,公民権を求める平和なデモにイギリス空挺部隊が一方的に発砲,若者を含む13名のカソリックの市民の命が奪われた事件のこと。城壁の中で散策,アルバムのジャケット写真にもなっている大砲を見つけ,横井さんにギターを持ってもらって撮影していると,40年ぶりにイギリスから故郷デリーにUターンしたという家族が近づき一緒に合唱。

 4日目5日目は,北アイルランドからアイルランドへ。アラン島の可愛らしい民宿オードエーニャに連泊。岩の塊のような不毛の島で,土さえも,人が海藻と羊の糞から作ったという。自然と歴史を満喫。

 6日目は,モハーの断崖やバレン高原などの自然を満喫しながら,横井さんがバウロンを学んだ留学の地リマリックへ。当時の横井さんの下宿も見学。

 7日目は,午前中教会でサンドラジョイスのピンチヒッターの音楽家とジョイントコンサート。日本から旅行で来ていたご夫婦が観客。奥様が感涙。午後からはリマリックを後にして旅の最終地ダブリンへ。トリニティーカレッジを見学。その後聖パトリック大聖堂へ。ここで2010年、当時のキャメロン首相が血の日曜日事件について「最初に発砲したのはイギリス軍であった。」と,全国にテレビ生中継放送の中で公式謝罪した。徴用工,慰安婦問題での日本の政府との違いは180度。夜はディナー交流会で感想を交流。最終日8日目は,午前中ダブリン郊外の中世の教会群を見学。夜は素晴らしく,迫力あるリバーダンスショーに感激。

 

血の日曜日モニュメント前で合唱(右:横井久美子さん)

城壁内の大砲前で合唱

 

 

 

 

 

 

バレン高原「巨人のテーブル」前

アラン島海岸沿いの古城

 

 

 

 

 

 

ダブリン市観光を満喫する松本弁護士

 

 

 

 

 

 

 あっという間の8日間だった。プロテスタントに迫害され続けたカソリックの人々の抵抗の歴史,豊かで美しいと歴史遺産。横井さんと仲間の皆さんとうたう楽しさ。他のツアーでは絶対に味わえない醍醐味を感じた。思い切って参加して本当に良かったと思っている。

この記事の担当者

松本 篤周
松本 篤周
弁護士法人 名古屋法律事務所 所長。
目指す弁護士像
・依頼者の立場に立ち、その利益を最大限に実現するとともに、実質的な満足が得られるよう依頼者とのコミュニケーションをはかり、スキルを常に磨く努力すること
・特に大企業や行政の壁にぶつかって苦しんでいる人のために、ともに手を携えて壁を打ち破る取り組みに全力を尽くすこと

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