憲法

衆議院解散はどんなときにできるの?

本年11月21日に衆議院が解散されました。ところで、「解散」とは,そもそもどのような制度なのでしょうか?そして、誰が、どのような時にできるものなのでしょうか?今回は,今回の衆議院選挙について考えるためにも,衆議院の解散の意味についてお話させていただきます。

1 衆議院の解散とは

 まず、「解散」とは、任期の満了する前に衆議院の全議員の地位を失わせることをいいます。なお、解散するのは衆議院のみであり、参議院の解散は ありません。

 そして、「解散」は憲法上認められた制度なのですが、具体的に憲法の第何条に基づいて認められるのかについては、いくつかの見解が対立しています・・・けれども、少しマニアックな話になってしまうので、ここでは詳しくは触れません。

 次に、「解散」を決定できるのは誰なのでしょうか?実は、この点についても争いがあるのですが、「内閣」だけが「解散」するか否かを決定できるというのが現在の通説です。

2 解散は何のためにあるのか

 では、何のために「解散」という制度があるのでしょうか?

 大きく分けて、①政府の議会に対する抑制手段、②解散に続いて行われる選挙において、重要な政治問題について民意を問うという2つの目的があります。現在は、重要な政治問題について民意を問うという②の目的が特に重視さ れています。

 それでは、「解散」はどのような場合にできるのでしょうか?

 先ほど述べたように、「解散」というのは、内閣が、国民に対して、(選挙を通じて)自らの政策に対する意見を問う制度ですから、意見を問う必要が 生じた場合でなければなりません。そこで、

① 衆議院で内閣の重要案件(法律案、予算案等)が否決され、または、審議未了になった場合
② 政界再編成等により内閣の性格が基本的に変わった場合
③ 総選挙の争点でなかった新しい重大な政治的課題に対処する場合
④ 内閣が基本政策を根本的に変更する場合
⑤ 議員の任期満了時期が近接している場合

に限られると解されています。

 今回の衆議院解散の理由は上記の①~⑤の内、どの理由によるものなのでしょうか?

 安倍首相は、解散の理由について、「消費税増税を先送りしたことについて、国民の信を問う」ということを述べていますので、④の理由ということになるのでしょうか?但し、それが本音かどうかは明らかではなく、野党からは「大義なき解散」等と批判をされています。

3 何より投票に行って,意思表示を

 いずれにしても、衆議院が解散された以上,その後の総選挙で自分達の意思を国政に反映させるのが大切です。私たちの重要な民意が問われているのですから。

 もし政治に思うところがあれば,投票所に足を運びましょう。あなたの1票には大きな力があります。

弁護士 酒井 寛

この記事の担当者

酒井 寛
酒井 寛
依頼者や相談者の方々から良く「話しやすい」と言っていただくことがあります。今後も、依頼者や相談者の方々のお話にじっくりと耳を傾けることができる弁護士であり続けたいと思っております。

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