法律トピックス
急逝心筋梗塞「過労死」認定

弁護士 海道 宏美
2002年5月1日


 名古屋の建築施工管理会社で建設施工管理主任として勤務していた夫が会社で急死したのは「過労死」と、妻である高崎美津子さんが過労死110番に電話相談。私と湯原弁護士が受任して労災申請をした事案が1月31日付けで労災認定されました。会社として過去最大規模のマンション改装工事を一人で任され、慢性的な過労の上、死亡直前一ヶ月に約100時間近くの残業、そして東海豪雨や主任としてのストレス等労働の量と質の両面から判断。さらに、労基署は時間外手当も独自に調査し、平均賃金算定に上積みしました。

高橋さんの声

 会社に労災申請をお願いしたのに消極的な態度をとられたことに私も納得いかず、家族を犠牲にして働いた父がこのままでは報われないという子どもに後押しされて労災申請しました。不器用で人がよく頼まれごとを断りきれない亡夫でしたが、命をもっと大事にしてほしかった。過労死のなくなる社会を願っています

見直し一歩前進過労死認定基準

・死亡直前一週間の残業が少なくても直前一ヶ月に100時間を越える残業をした場合
・死亡直前6ヶ月に平均80時間を越える残業をした場合
・残業時間が長時間でなくとも、不規則・深夜・精神的緊張を伴う業務等である場合

 たとえば、これらのケースでは、過労死認定されやすくなりました。これも平成12年の二つの最高裁勝利判決やこの間の運動の成果です。
 しかし、被災者本人を基準としていない点、形式的に運用されると切り捨てにつながる点等、不十分さが多く残されたままです。さらなる改善をめざして運動していくことが重要です。