四日市市にあるイワタ電工は、自動車用の配線部品を製造している会社です。その取引先は、古河電工の子会社である古河オートモーティブパーツで、現在はダイハツの自動車の部品を作っています。
このイワタ電工で、9月20日、24名もの労働者が指名解雇されるという事件が発生しました。イワタ電工の従業員は全部で46名ですから、会社の存続が危ぶまれるような、大量解雇事件です。
会社側は、このようなリストラが必要な理由として、取引先の古河オートモーティブパーツからの受注量が、10月以降減少することをあげています。しかし、イワタ電工では、受注した注文の7割近くを更に外部に発注しています。したがって、外注先を整理すれば、従業員を整理解雇しなくても、受注減に対応できるはずでした。
ところが、会社側がこのような大量解雇に踏み切ったのは、労働組合を嫌悪する気持ちが強かったためであり、この解雇は不当労働行為にほかなりません。
イワタ電工では、低賃金、昇級について基準がなく低レベルでしか行われないこと、恣意的な賃金カットなど労働者の人権を無視した労務管理が行われてきました。このような状態に不満をもった従業員たちは、昨年9月三重一般労働組合のイワタ分会を結成し、労働条件の向上のため、会社側との団交を続けてきました。しかし、会社側は団交で不誠実な態度をとり続け、組合の申し立てた三重県地労委のあっせんでも同様の態度をとり続けました。
今回の受注量の減少についても、会社は、8月19日までに25〜30名の希望退職を募集する、希望退職が定員に達しない場合には指名解雇するとの提案を行いましたが、組合から人員削減をしなくても受注減に対応できると指摘され、「組合の承諾なしに希望退職の募集を強行しない」との協定を結びました。ところが、会社は、8月19日に、突然、希望退職を当日の午後12時までの間に募集すると発表し、翌20日、希望退職の募集がなかったとして24名を指名解雇してきたのです。この24名は全員が組合員で、団交に熱心に参加してきた人たちです。
会社側は、この指名解雇は、協定に反したものだとの追及に、会社は協約を守って希望退職の募集を自粛してきたが、期限の19日となったので募集したなどと、訳の分からない理屈を言って、正当化しようとしています。
現在、24名の被解雇者は、地位保全の仮処分を申請しています。イワタ電工は四日市市西部の田園地帯にあり、従業員も地元の人ばかりということもあり、地域の経済に大きな影響を与えることが予想されます。また、大量解雇ということもあり、地元マスコミでも注目されています。
早急な全面解決を図れるよう頑張っているところです。