法律トピックス
ちょっと考えてみませんか?
相次ぐ凶悪な少年事件

最近、少年による殺人などの凶悪な事件が頻繁にニュースで流れて、親として心配でならないわ?
今日もバットで殴打して生徒に怪我をさせたり母親を死なせた岡山の少年が秋田で逮捕されたと報道されていたわね。そうそう、愛知でも、今年になって緑区の少年らによる五〇〇〇万円集団恐喝事件、豊川市の少年による主婦殺人事件と全国的なニュースがおこっているし。
総選挙で、森首相は「教育勅語」を復活させて、戦前の道徳教育を推進させようと主張していたけど、あれは筋違いじゃないかしら?
私も同感。だって、詰め込み教育の結果塾に通ってばかりで遊びも一人でファミコンゲームという今の少年に命の大切さを理解させる等の教育は必要だと思うわ。でも、「教育勅語」の最後の締めには天皇のために戦場に出て命を捨てなさいと、全く正反対のことが書かれているのだから、時代錯誤も甚だしいわ。
少年の刑が軽すぎて甘い、だから厳罰化すべきだと思うの。そうすれば、少年事件も減るような気がするんだけど。
でも、それは最近の少年事件の原因が何にあるかと関連するんじゃないかしら。私は、刑が軽いことに最大の問題があるのではなくて、どうみても社会全体の歪みが影響しているとしか思えないわ。学校教育のあり方、政治や社会での大人のモラルの喪失、家庭や地域の崩壊、暴力や商品化された性の氾濫といった問題にみんなで考えて対処していくことが大事だと思うの。それに、諸外国の例をみても、厳罰化すれば少年事件が減少するという点には、何ら実証的な裏付けはないようだし、やっぱり少年は発展途上で可塑性に富むという少年法の原点は今でも大切ではないかしら。
そう言われるとそのとおりかもしれないわね。少し一部マスコミの主張を鵜呑みにしていたかもしれないわ。でも、先の総選挙中に一八歳選挙権・成人とセットで少年の年齢を一八歳に引き下げるという点では与野党が一致したそうで、これは意味があるんだと思うんだけど。
確かに、既に世界の多くの国で実施され、子どもの権利条約で指摘されていることからも、一八歳選挙権の確立は意義あることだと思うわ。そして、一八歳を社会生活の上で一人前の成人として扱うことの裏返しとして、非行事件の責任も一八歳以上は大人と同じにするという発想は一つの考え方だと思うの。でも、選挙戦の最中に政治的なテーマとして出されたのであって、十分な論議が尽くされないままで、今の少年事件に関する「感情論」に流されている感が拭いきれないわ。公職選挙法・民法・少年法はそれぞれ趣旨が違うのに、一八歳で一致させる論理的必然性はないのではないか?少年法を改正しないと弊害はあるのか?・・・少なくとももう少し慎重に考えた方がいいんじゃないかしら。
いずれにしても、一部の政治家などにまかせるのではなく、国民みんなで考えていかなければならない問題であることは確かのようね。