初の「入市被爆者」提訴

=原爆症認定集団訴訟=

  6月6日に有事3法が成立しました。有事とは戦争のことにほかならず、有事法制は国民を戦争に動員するものです。このような法律は、国際紛争を武力によって解決しないという平和主義に立脚した憲法と相容れません。また、有事法制は、民主的な政治システムを破壊し、人権侵害を生み出す危険も高いものです。このため、弁護士会は有事法案の廃案を求めていました。
 今回、国会では与党と民主党との間で修正が行われましたが、この修正は法律案の本質を変えるものではなく、問題点を解決したとはとてもいえないものです。
 そのような意味で、有事法制が成立したのは残念なことです。しかも、国会の9割近い賛成での成立は、憲法の改悪をたくらむ勢力を勢いづかせるものであり警戒が必要です。
 しかし、今後も国民「保護」法制の審議などが残っています。また、有事法制は実際にはアメリカの行う戦争に協力しようとするものです。わたしたちは、アメリカの無法な武力行使に反対することなどによって、有事法制が実際に発動されるのを防ぐこともできるのです。
 国会では、戦争を正当化し、戦争のできる国造りを目指す動きが強まっています。このような中で、国民一人一人が強く平和を守る決意を持つことが求められているのではないでしょうか。



2003年7月20日  弁護士 樽井 直樹