初の「入市被爆者」提訴

=原爆症認定集団訴訟=

 血液製剤の使用によってC型肝炎に感染した被害者が、製薬会社と国を相手取って損害賠償を求める薬害肝炎裁判が、昨年来、東京、大阪、福岡、仙台で起こされています。6月20日には、愛知、岐阜に在住の4名の被害者を原告に、名古屋地裁に対する提訴が行われました。

 C型肝炎は、輸血や血液製剤などを通じてウイルスに感染した後、肝炎を発症し、さらに肝硬変や肝臓ガンに進行するという重い病気です。特に、発症までの間に長い時間がかかるため、患者さんは多くの不安を持って生活しています。

 この中でも非加熱の血液製剤は、ウイルスに汚染された血液が使われる可能性があり、投与者がC型肝炎(かつては血清肝炎や非A非B型肝炎といわれたことがありました)を発症することが予測できるものでした。そこで、このような血液製剤を製造、販売し、また適用範囲を超えて広く止血剤として使用させた製薬会社と、製造、販売することを許可した国の責任を問うのが今回の裁判です。

 被告も旧ミドリ十字が製造販売したフィブリノゲン製剤だけでも1万人近い感染者がいることを認めており(弁護団ではこれは過少見積もりだと考えています)、大規模な薬害です。しかし、投薬から時間がたっていることから、投薬したことを証明できず、裁判を起こすことが難しい被害者もたくさんいます。

 この裁判を通じて、国と製薬会社の責任を明らかにするとともに、被害者全体の救済につなげていきたいと考えています。多くのみなさんのご協力をお願いします。詳しくはパンフレット「沈黙を超えて」をご覧ください(事務所にもおいてあります)。


2003年7月20日  弁護士 樽井 直樹