| いよいよ大詰め めいほく保育園日照権裁判 |
| 弁護士 海道宏実 | |
名古屋市北区にあるめいほく保育園の南東に7階建分譲マンションが建設されることで園庭に日影が生ずる。これは子どもの人格権・発達権を侵害するとして、名北福祉会と園児76人が原告となり名北産業株式会社を被告として、主に午前中の園庭の日照阻害を争点に、4階部分以上の撤去や損害賠償を求めた裁判が、96年12月3日の提訴以来、いよいよ大詰めを迎えています。 本年1月からの民事訴訟法改正の影響もあって、4人の証人を丸2日間にわたって集中して尋問。 子どもの発達に関しての研究で第一人者の正木健雄教授(日本体育大会)は、朝からあくび・低体温・転びやすい子の増加を指摘。午前中の外遊びの重要性を証言。また、黒川園長は、スライドも利用しながら保育におけるお日様の大切さを証言。一才児の母でありかつ自ら公立保育園の保母でもある田中さんも、父母の切なる気持ちを代弁しました。 これに対して、被告担当者は、誠実に交渉し当初計画を変更し譲歩してきた旨証言しましたが、反対尋問では保育園との関係では大した譲歩でないことが明白になりました。 裁判所が9時から現場検証 年始の1月7日には、午前9時から1時間余りの間、マスコミ各社のカメラ取材の中で、担当裁判官3名が現場を検証。日照阻害の実態や園児の遊ぶ様子をビデオに撮影しました。 裁判官は特に輻射熱を吸収して計測することで体感温度に近い数値を得られる黒球温度計に興味を示していました。その後も原告は、温度変化をまとめたグラフや被害実態を示すビデオ等立証を追加しました。 その結果、裁判所は被告に和解を打診するまでに至っています。またマスコミ報道の影響もあってか、名古屋市で保育園の周辺にマンション建設予定していた業者が計画を断念する事例もうまれています。 ここまで追いつめたのも「お日様を守る会」を中心とした父母や保母さんらの運動の成果。もう一息です。(事務所からは長谷川・兼松両弁護士も担当) |