メルボルン事件弁護団のホームページに一通のメールが寄せられました。「父が薬物を持ち込んだということでオーストラリア(豪)で捕まっている。しかし、父はそんなことをする人ではない」と。
彼女のお父さん(S氏)は、タイで「シドニーに住むタイ人の生活調査」のアルバイトを引き受け、タイから出国の際に、シドニーの世話人へのおみやげとして日本酒を渡されました。そして、シドニー空港でその中から濃縮覚せい剤が発見されたことから、薬物持込罪で起訴されたのでした。
【日本弁護団が渡豪】
メルボルン事件弁護団では山下団長、正木弁護士、私がこの事件を担当し、現地の弁護士に協力することになりました。当初S氏に「否認すれば12年、認めれば8年」と認めるように勧めていた現地の弁護士も、日本の弁護団が渡豪し、日本で収集した証拠を見せたところ、無罪弁護に方針を転換したようでした。
そしてシドニーの地方裁判所で陪審裁判が行われ、2週間の審理の末、S氏に無罪評決が下されました。
私も渡豪し裁判を傍聴しましたが、本格的に陪審裁判の進行を体験したことは非常に興味深いものでした。
【悲劇はさけられる】
メルボルン事件では、弁護団結成前に裁判が終わってしまっていました。しかし、裁判時に今回のような国外での証拠収集活動ができていれば悲劇は避けられたのではないか、と思わずにはいられませんでした。
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